ろじうら小道

日々のつれづれ。

ミュシャ展行って来ました。

先日、たまたま近くまで行く用事があったのを良いことに、気になっていたミュシャ展に行ってきました。

 

 

ゴールデンウィーク最終日の午後だったので殺人的な混雑も覚悟していたのですが、チケット購入時に待たされることもなく、混雑状況としては「うん、まぁ混んでるね」という感じでした。普通に混んでる企画展っていう印象です(どんなだ)。

 

何年か前に国立新美術館を訪れた時にも思ったことなのですが、1階のカフェは混んでる上にレジに行列が出来ているので、休憩場所としては少し利用し辛かったです。ぱっと見、席数は割とありそうなんだけど……回転が悪いんだろうなぁ。

そのため、今回はスルーして2階のミュシャ展に直行&直帰。

ミュシャ展会場内も休憩スペースが無かったのが微妙にしんどかったです……。展示部分がほぼ全て部屋 to 部屋という感じで、廊下のような空間も無かったため、ベンチ数が少なかったのです。展示スペース的には無駄のない構成だったと思います)

 

さて、入場してすぐ目に飛び込んでくるのは、今回の目玉であるスラヴ叙事詩

これは確かに大作ですね。何より物理的にとても大きい! 絵の上部を見るためには、しっかりと見上る必要があります。全体を眺めるにはむしろ少し遠ざかった方が見やすいくらい。

チェコ国外への貸し出し自体が危ぶまれたこともありましたが、今回見ることが出来て良かったと素直に思えました。

(そして、これは確かに大きな絵の展示経験が無い or 浅い美術館での展示は大変そうだ……)

 

 

個人的燃えポイントとしては、何といっても2作目『ルヤナ島のスヴァントヴィト祭』に描かれた北欧観。

スラヴ人から見たゲルマン人=侵略者、略奪者の象徴として描かれているものなので、言ってしまえば完璧に悪役の立ち回りなんですが、私としては不意打ちの北欧神話成分にテンションが上がりました。今日会えるなんて思ってもいなかった人に偶然出会えた、そんな喜び。

ええ、鑑賞の仕方がおかしい自覚はあります。

 

真面目モードで語るとするなら、他に気になったことと言えば「フス派(※)」を題材とした作品が多いな、ということです。

 

※フス派…ボヘミアの司祭ヤン・フスから始まったキリスト教の一宗派。フスはカトリック教会から異端と見なされて破門・処刑された。彼の死後、フス派とカトリックの対立は戦争にまで発展した。

 

ボヘミアベーメン(現在のチェコ西部)といえば、フス戦争に加えて三十年戦争でもその戦の発端となった重要な場所。

一般的には、カトリック対フス派という宗教的な問題が神聖ローマ皇帝の支配に対する反発と結び付くことで、民族運動的な意味合いを持ったと言われています。当時の権力者からすると、フス派を支持するベーメンの人々は「言うことを聞かない厄介なはみ出し者」というわけです。

 

――とはいえ、これはあくまでカトリック教会側、神聖ローマ皇帝側からの視点に過ぎないんですよね。歴史は常に勝者が作ってきたと言われるその例に漏れず、時の権力に反発した彼らは「異端だから」「反逆的だから」というレッテルを貼られて、表舞台に上がることを許されなかった。

 

しかし現地の人々からすれば、自らを抑えつけている力にあえて抗う彼らは、愛国心を持った英雄でもあるわけで。

これがミュシャ個人の感性に因るものなのか、チェコ人が等しく共有しているものなのかは私にはよく分らないのですが、少なくともミュシャが自分たちのルーツ、アイデンティティを表現しようとした時に絶対に外せない、大切なものなのだということが展示内容からはよく感じられました。

 

スラヴ叙事詩後半には一部撮影可能エリアもあり、折角なので撮ってきましたよ!

 

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新国立美術館での展示は6月5日までなので、気になる方はお早めに。