ろじうら小道

日々のつれづれ。

ようやく『大神』クリアしたので感想とか(ネタバレなし)

f:id:quo_hitsuji:20190217134233j:plain
各所で絶賛されていながら、今まで一度もプレイしたことがなかったゲーム『大神』。たまたまPS2の廉価版が安く手に入ったので、正月休みからちょこちょこ進めていたんですが、先日ようやくエンディングまで至ったので、感想記事を書いてみます。未プレイの人にもオススメしたいので、なるべくネタバレはしない方向で。

結論から先に言うと、世界観、シナリオともに素晴らしかったです。そしてこれも散々言い尽くされてきたと思うけど、音楽がすごく良い。和風曲好きな自分には刺さりまくりのBGMでした。

なんでもっと早くプレイしなかったんだろう。

 

大神とは

日本の有名な神話や昔話などを題材にした、PS2用ゲームソフト(後にリマスター版である『絶景版』がPS4やSwitch用として発売された)。

主人公の白狼(大神)アマテラスとその相棒イッスンが、ナカツクニの平穏を取り戻すために旅をするというストーリーです。ゲーム中、アマテラスが使える神技「筆しらべ」という独自のシステムで敵を倒したり、謎解きをする要素があります。

なお、公式によるジャンルはネイチャーアドベンチャーですが、ゲームシステム的にはアクションRPG(だと思う)。難易度は全体的に優しめでした。

なお、2018年には「動物キャラクターが主役の最も評価の高いゲーム」としてギネス記録に認定されたそうです。

そして現在、主人公「アマテラス」のねんどろいど製作中らしいですね……!ちょうどクリア直後の発表だったので、非常にタイムリーに思えてびっくりしました。

 

良かったところ

良かったところは沢山ありますが、「音楽」「グラフィック」「シナリオ」と大きく3つに分けて書いていきます。この3つが優れているということは、すなわち良作だということ。

音楽

BGMが全編通して和風曲で統一されています。それが世界観にマッチしていてとても良かったです。早速サントラ買おうか迷っているレベル。

ちなみに個人的に一番グッときた曲は「クシナダを乗せて」。決意に満ちた感じが最高に格好いい曲です。あとはやっぱりラスボス戦の「太陽は昇る」ですね!

グラフィック

日本画風のタッチで描かれたグラフィックには、音楽同様、世界観と見事に調和した美しさがあります。子どもや野生動物の動きも愛らしい。

ですがその分実写のようなリアリティの高いグラフィックこそ至高、という人には合わないかも?

シナリオ

展開としては、ベタといえば非常にベタな感じもするものの、ラスボス戦のクライマックスシーンは涙無しには見られませんでした。ベタもとい王道というのは、逆に言えば押さえて欲しいところをキッチリ押さえてくれていると言えるわけで。久しぶりに「魂を揺さぶられる」感覚になったゲームでした。

ゲームの登場人物って、神話から名前だけ借りて来た完全に別物(元ネタとの関連性が全然ない)ってパターンがかなり多いと思うんですが、『大神』はその辺り結構意識して作られているように思います。神話のエピソードをなぞるように話が進んで行くわけではないですが、スサノオイザナギの子孫だったりクシナダに想いをかけていたり等、設定に元ネタとの繋がりを感じさせるキャラクターが多かったですね。いわゆる「匂わせる」くらいのものですが。

古事記や日本書記などの神話を知らなくても、竹取物語や浦島太郎など日本人なら誰もが知ってる話がモチーフになっている箇所もあるので、プレイ中にニヤリとする人は結構いるはず。元ネタを知らなくてもストーリーの進行には何ら問題ありませんが、知ってるとちょっとニヤニヤ出来るポイントが多いよって感じです。

ちなみに個人的に「それが来るかー!」という驚きが強かったのは里見八犬伝アイヌ神話です。アイヌに関してはだいぶ前に『アイヌ神謡集』を読んだことがあるくらいで、完全に勉強不足だったのがちょっと悔しい…。

アイヌ神謡集 (岩波文庫)

アイヌ神謡集 (岩波文庫)

 

 
イマイチだったところ

良い事しか書かないのもフェアじゃないと思うので、マイナス面も3つ挙げておきます。「悪いところ」というよりは、微妙だなと感じた部分です。

筆しらべの操作性

本作の最大の特徴でもある筆しらべ。左スティックをグリグリ動かしながら画面上に様々な線を描いていくというものなんですが、あまり操作性が良いとは言えないなぁと思いました。シナリオ上重要な局面では何度もやり直しをさせてくれたり、間違え続けるとお手本を出してくれたりと新設設計ではあるんですが……。

コントローラーによるゲーム操作上致し方ない部分もありますが、なかなか思い通りに線が引けないもどかしさは、ラクガキ王国を思い出すものがあります(あれも良いゲームだと思うんだけど、操作性の悪さとロードの長さがネックなのよなぁ……)。

その点、タッチパネルが使えるSwitch版はプレイしやすくなっていそうな気がします。

カメラ(視点)操作

ダンジョンではゼルダ的な謎解き要素もあったりするので視点の操作は必須なんだけれども、なかなか思い通りにいかないのがもどかしかったです。

ただ、オプションから上下、左右とも操作反転させることが出来るのはありがたかった。左右反転したらだいぶやり易くなりました(毎回設定しなきゃいけないのが多少面倒だったとはいえ)。

答選坊(ヌリカベ)

ダンジョン内でプレイヤーの行く手を遮る=とおせんぼをしている、「答選坊」という名のぬりかべのような見た目の敵がいるんですが、この攻略に結構時間をとられました。

体の表面に浮かび上がる複数の秘孔――もとい弱点を覚えて、その場所を突く必要があるんですが、この判定が異様に厳しく何度もやり直すはめに……。他の戦闘とかは割と難易度低めで救済措置があったりもするのに、何故かこのぬりかべだけシビアなんですよね……なんでだ。

 

まとめ

色々書きましたが、とりあえず言いたいのは確かに『大神』は神ゲーだったということ。それだけです。

2006年発売ということで既に十数年前のゲームですが、良いものは色褪せないんだなぁと。

実は『大神』クリア後、妹から借りた『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』をプレイしているんですが、『大神』の謎解きアクション部分はちゃんとゼルダと差別化されていたんですね。プレイ中はゼルダっぽいなと思ってたんですが。

まともにプレイした『ゼルダの伝説』は「時のオカリナ」と今やってる「BotW」くらいなのでアレですが、ゼルダは探索を楽しむもの。一方の『大神』は全体的に雰囲気や世界観を味わうゲームだと感じました。

 

――というわけで、今やっても全然面白いゲームだったので、未プレイの方はぜひ一度『大神』プレイしてみてください。

今新しく買うなら絶景版(絵が綺麗)かつタッチ操作の出来るSwitch版が良いかも?

大神 絶景版 - Switch

大神 絶景版 - Switch

 
大神 絶景版 - PS4

大神 絶景版 - PS4

 

 なおPCでやりたい方向けに、Steam版も出てます。