良い意味でも、悪い意味でも、古代ローマ人の食文化がヤバいって話。
いや、古今東西、美食文化がある地域は得てしてゲテモノ食いでもあるとは思うんですよ(偏見)。タコ食べてみたりカタツムリ食べてみたり。
古代ローマの食について調べていると、豊かな国なんだから何もそんなもの食べなくても……と思うことがあったりしますが、逆に何でも手に入る時代があったからこそ、道楽としての食文化が生まれたのかも知れません。
じゃなきゃいくら貴族だからって吐いては食べ、吐いては食べ*1――なんて狂った宴は催さないだろう……。
さて今回の4コマも、神話はあんまり関係ないのですが、いつもの4柱に出張ってもらっています。
【YAMANE】
本当に懲りんな……ロキはカワウソに化けてた小人のオト君を捕えたことがあり、その後面倒くさいことになった(『レギンの歌』)。
かなり前の話になりますが、博物館の企画展で古代地中海世界の物品を色々と見ていたときに、初めて本物の「ヤマネの飼育壺」を見ました。
そこそこの大きさがある素焼きの壺にいくつもの出っ張ったポケット状の穴が開いているもので、それが他の発掘品に交じって「何てことはない普通のものですよ」という体で展示されていて(実際、当時は普通のものだったようです)、カルチャーショックを受けたことを覚えています。
とっ捕まえて来て喰うだけならいざ知らず、飼育しちゃうんだ(そして食べるんだ)……!と。思わずヘンゼルとグレーテルを思い出したわ。
【SUSHI】
トールの連れてる2頭のヤギは食用にもなる。
シャリ……火葬後の骨に似ているからそう呼ばれるようになった、というのは誤りって説もあるらしいですが、ロキは骨説の方が好きそうな気がする。
ガルム……古代ローマ人にとって欠かせない調味料の一つで、魚料理以外にも様々な料理に使われた。魚醤の一種。北欧神話における地獄の番犬・ガルムとは何の関係もない。
以前『食べるギリシャ人』という本で「神は魚を食べない。肉しか食べない」的なことが書かれているのを読んだのですが、アポロンとかヘルメスとか人間との距離が近くて好奇心旺盛な神は興味本位で食べてそうだなと思ったので、当ブログ内ではその辺りはふわっとしてます。
これだけ歴史重ねてて、その間に人間が美味しそうに食べてるのを何度も目撃してたら、気になって試してみるよね……?