マジカルミライ2019に行ってきた(2)ライブ感想:夢と現の境界で。
長いので、セトリだけ知りたい方は目次の「セットリスト」から飛んでください。
去年はマジミラ終わって何ヶ月も経ってから感想記事を上げるとかいう愚行を犯したので、今年は出来るだけ新鮮なうちに書くぞ!と思っていたのですが、いざライブに向かったら前が高身長な上に頭上でペンライト振りかぶるタイプの人+後ろがめちゃくちゃ声量のデカいグループ×2というなかなかの席だったので、ちゃんと集中出来なかった曲が多くて、結局MXの特番見て補完した部分も多々あります。
自分の身長が低いのが悪いんですが、同じSS席でも席によって見え方が全然違うんだなーということを実感できました。贅沢を言っちゃいけない、ブロック最前だった去年が良すぎたんだ……。
あ、でも、今年はCブロックの中〜後方列だったんですが、人と人の間からチラチラ見えるステージ上のミクさん達は非常に実在感がありました。もちろん視力とか角度にも寄るんだろうけど、Cブロ最前辺りが諸々の塩梅としては丁度良さそうな気がした。キャラの表情やバンメンの様子もしっかり見たい!って感じならもっと前の方が良いんだろうけど。
それとライブの感想とはちょっとズレてしまうんですが、開演前、スクリーンに諸々の注意喚起が多言語で流されていたのが良かったです。映画上演前のマナー動画みたいなやつ。年々来場者の層が多様になっているように見えるので、ルールを明示・共有していくのが最大多数の幸福に繋がると思います。
マジミラ2019ライブ(東京公演初日)のざっくりしたまとめ&感想
- 緩急すごい、新鮮なセトリ
- 日替り曲が文字通りの日替り曲(去年のように場所ごとではない)
- マジミラでは初となるR3パート追加(初手4曲)
- R3モデルはかなり改良されてた
- MC(トーク)だいぶ頑張ってる
- 巡音ルカ10周年コーナー(テーマ曲はミクとのデュエット)
- テーマ曲前にルカ&ミクでのMCあり
- アンコール一曲目が特殊演出からのwowakaさん楽曲(日替り)
- 銀テープが2色&文字入りに
セトリ全体について感じたこと
終演後。
楽しかった!またマジミラに来れて良かった!
という興奮と同時に、
演奏された楽曲を思い出しながら、不思議なセトリだったなぁと思った。
マイナスの意味合いではなくて、何というか、自分が参加したことのある過去2回のマジミラライブと比べて、何となく違う感じの印象を受けていました。
不思議に感じた理由は恐らく2つあります。
1つは新曲が多く、セトリから「おなじみの」曲が無くなっていたため。
例えば過去のマジカルミライでは必ず演奏されていたShake itとか、メルト、ODDS & ENDSなどryo(supercell)さんの手による楽曲とか、千本桜とか、ミクライブにおける定番曲みたいなものがごっそり外れて、「あの頃」の曲から「最近」の曲へ、セトリが刷新された感がありました。
もう1つは、今回のセットリストから今までになく強いメッセージ性を感じたからです。
正直なところテーマ「フューチャーサーカス」って何ぞや?と思っていたクチなんですが、ライブに参加してみて思ったのは、サーカスって夢と現実の境目にあるものなのかな、ということでした。
元々私の中では「サーカス」って、楽しいとか煌びやかなものというだけではなくて、中原中也の詩のような、ある種の郷愁とかもの悲しさみたいなものを含んでいる言葉のイメージがあります。書いてて思いましたが、今回特殊演出のあったwowakaさん曲の部分は想い偲ぶという意味で「郷愁」に近いものがあったかも知れません。
ステージへの熱狂とテントの外に迫る夕闇--サーカスという言葉はそのどちらも想起させます。テントの膜一枚隔てたところに、変わらぬ日常と、色鮮やかな非日常が並存している。
それをマジミラで表したかったかどうかは分かりませんが、所々で「メインキャラクター」や「それがあなたの幸せとしても」「僕が夢を捨てて大人になるまで」みたいな現実感の強い曲を織り込んでいたのが結構印象に残っています。
極めつけはラストに流れたテーマソング「ブレス・ユア・ブレス」。
これは「生命を持たない」(=あくまで代弁者的な存在であった)初音ミクが人々の託した想いによって「生命を得た一人の人間として」歩き始め(認知されるようになって)、「僕」とは別の存在となった。だからミライに向かってそれぞれの道を歩いていこう--というような、決別の歌です。
造りもの、あやふやで時(人)によって姿を変える夢の様な存在だったミクが現実との境に立ち、あるいはその境界線を踏み越えて一人で歩み始めている。それに対する個々人の感情は(曲の根幹ではあるけど)置いておくとして、サーカスが「夢と現の間」にあるものだとしたら、この曲がテーマソングであったこと、そしてライブという夢の終わりにこの曲を持ってきたことに対して「なるほどなー」と思ったのです。
もちろん人によって色々な解釈があるし何が正解かは分かりませんが、私はこうやって納得したという話。
セトリに関してはもうほぼ言うことないんですが、最後にもう一点だけ。キャラ配分についてです。
ちなみにミクルカ以外の出演枠は
リンレンが各ソロ新曲1ずつ+デュエット1曲(日替りあり)、
MEIKO新曲1、
KAITO新曲(ラップ・合いの手)1。
個人的には、年長組に去年と同水準の枠(各ソロ曲1+デュエット1)を期待していたので、それが少なかったのだけが残念でした。確かに両方新曲・新モジュールだったけど、兄さんに至っては合いの手とラップパートだけだったし……(曲自体はめちゃくちゃ嬉しかった)。
既存曲でいいから、on the rocksか3人バージョンのドクター・ファンクビートでも追加で入れておいてくれれば最高だったんだけどなー。高望みなのかなー……。
ところでマジミラではめーちゃん15周年に何も触れなかったということは、シンフォニーに期待していいんですよね?
(↑今年初めて、最後に5分間の写真タイムが設けられました。会場内の写真はいい記念になった)
曲ごとの感想とかもろもろ
全曲振り返るとなると流石に文字数がヤバいことになるので、印象に残ってる部分だけを取り上げてます。ほぼ自分の振り返り用。
なお、頭に※が付いてる曲は日替り枠です。
R3パート(テオ/ Omoi〜すきなことだけでいいです/ ピノキオピー〜愛の詩/ ラマーズP〜快晴/ Orangestar)
R3モデル、かなり改善されてる感ありました。遠目だと違和感無かったですが、MX特番で改めて見ると表情がやや乏しい&たまに首の動きに違和感感じることがあるかな?でもお顔の可愛さとか身体のバランスとかすごく良くなってました。
そういえば初っ端テオは雪ミクが初出だそうですが、今回経験できて良かったです。一曲目から体力の消費がヤバいけどw
深海シティアンダーグラウンド/ 田中B
深海演出から始まったリンちゃんの新曲。最初の泡音で「え、深海少女やるの⁈」と思ったバカは自分です。何気にこの曲ペンライト振るの難しかった。
メインキャラクター/ Luna
この曲のレンくんの歌い方好きです。モーションに青少年の葛藤感が出てて良かった気がする。追加された歌詞うろ覚えだけど、前向きな感じで纏められてて良かったと思います。
※からくりピエロ/ 40mP
テーマがテーマだけに、ひっそりと来てくれることを期待してた一曲。日替り枠だったらしいので観れて良かったー。
※Catch the wave/ kz(livetune)
2020年Switchから発売予定の新作divaの、テーマ曲。完全にアンテナから漏れてて初聴き状態だったのが勿体ないことしたー!聴きながら、なんかkzさんぽい曲だなとは思ってました。新曲なのに日替り枠だったらしく、余計に勿体なかったなと……。
※Baby Maniacs / 八王子P
初めてベビマ二体感したけど、これはペンライト緑違和感ある……かも。衣装だけじゃなくて照明もピンク〜紫っぽい色演出だからですかね。
キレキャリオン/ ポリスピカデリー
激しめの曲調なので、スタンドマイク曲だったのがちょっと意外だった。あんまりよく見えなかったので円盤に期待してます。
ある計画は今も密かに/ 森羅
最初の1,2,3,4はコールなのかと思ってたけど、あんまり合わせてる人いなかったな。派手さはないけど可愛かったです。
ラムネイドブルーの憧憬/ アオトケイ
めーちゃんの新曲!そして新衣装とか!最高に可愛い!爽やか!
作曲者さんの希望がそうだと聞いていたのと、曲自体のイメージからペンライト青にして振ってたんですけど、周りとても赤いし、唯一のめーちゃんソロ曲だしで葛藤がすごかった。曲終わりの手振る瞬間だけ赤に変えてめーちゃん見送りました。
Never Die / ゆよゆっぺ
巡音ルカ10thコーナーの始まりはこの曲から。
あぁ10周年なんだなぁ……ルカさんもついに10周年なんだ……。何かひたひたくる感動を噛み締めてました。
去年の鏡音10周年コーナーはガンガン飛ばしていくぜ!これからもなァ!って感じの勢いがあったけど、ルカさん10周年はしっとりと言うか、じんわりと言うか、また違った味があって良き。
これがそれぞれの良さですよね。皆違って皆いい。
※星屑ユートピア/ otetsu
曲自体はかつてヘビロテしてたから好きなんですが、モーションがどうも慣れない。見慣れてきたら違うのかな。
そしてJBF来ないの⁈と思ってたら日替り枠だったようで……ルカ10周年ならこちらも聴きたかった。
※ルカルカ☆ナイトフィーバー/ samfree
ルカルカはそりゃあ来るよねぇ!Foooo!!!
でもどりーみんチュチュも観たかった感。3人ver.は’17年のマジミラで観たけど、あれ最高に可愛いかったもんなー。
それがあなたの幸せとしても/ Heavenz
この曲聴くと辛くなるんだ……。
しかもルカさんの落ち着いた声で切々と歌われるじゃん? あぁルカさんだなぁって(何)
Jump for Joy / EasyPop
何なの、シンフォニーといい、直前のMCといい、公式はネギトロ推しなの?ミクルカ可愛い。可愛いからもはや何でもいい気分になるけど、この曲で「みんなも一緒に歌ってね」は無理です。
私の記憶が確かならば、2人で手を繋いで飛ぶモーションがあったはず。特番では曲カットされてたので、円盤でもう一度見られるの楽しみにしてます。
バンドメンバー紹介
SURVIVE(マジミラ2019公式アルバムのボーナストラック)のインストアレンジだったらしいけど、最中は全然分からなかった。結構聴いたつもりだったんだけどなー。ちょっと悔しい。
大江戸ジュリアナイト/ Mitchie M
この曲は!去年のアンケートでも希望したくらい!マジミラでやって欲しかった曲なのです!!!
まぁ皆盛り上がり過ぎててよく見えなかったんですがw ミクさんと兄さんが楽しそうにわちゃわちゃしてたから良いかな。何この兄妹仲良いな、もっとやれ、と思いながら見てました。モジュールは謎だったけど。
心残りはミクさんが太鼓叩いてたらしいシーンを見逃したこと。舞台向かって左側半分は何も見えなかったんですよね……お陰で兄さんの「たまやー」で上部スクリーンに花火が打ち上がった所が一番印象に残っている。
ヒバナ/ DECO*27
去年来なかったから今年こそは!と思って待ってました。でもこちらもあんまり見えなかったので円盤待機します。なぜか特番でも一部だけの放映だったし……。
グリーンライツ・セレナーデ/ Omoi
あぁマジミラだ!!!
流れ始めた曲がグリセレだと判った瞬間、強くそう思いました。今までもずっとマジミラに居たんですけどね。それを凄く実感出来たというか。ミクさんがこの曲歌い始めた時の会場の歓声、すごかった。
テーマソングというものについては、クリエイター側にもリスナー側にも様々な想い・考え方があるとは思いますが、マジカルミライ自体をある種の「お祭り・祝いの場」として捉えている私にとっては、「39みゅーじっく」みたいにとにかくノリ重視でライブ全体を盛り上げる曲か、「グリーンライツ・セレナーデ」みたいにただひたすらに前向きな曲が好きです。
僕が夢を捨てて大人になるまで/ 傘村トータ
グリセレの興奮状態から一転、アンコール前ラストは静かに聴かせる曲に。
MX特番で改めて観たら、ミクさんの切なげな表情のバランスが素晴らしかった。諦観、決意、色んな感情が入り混じった歌詞の表現がすごく上手い。流石セガ。
〜アンコール〜
※アンノウン・マザーグース/wowaka
去年と全く違った気持ちでこの曲を聴くことになるとはなぁ……。特殊演出の為か、それとも自分自身の気持ちのせいか、ミクさんが辛そうに顔をしかめて歌う箇所は本当に見ていて辛くて、それでも強気な表情で歌い切る姿に胸を打たれました。
ひたすら心の中であぁ……!あぁ……!!と叫びながらペンラ振ってた。言葉にならない。
Hand in Hand / kz(livetune)
意図的な流れだと思うんですが、アンマザの直後だったことで今までになく色んな感情が駆け巡ったHiHでした。様々な事情で居なくなったP達とも楽曲や「ミク」という存在を通じて繋がってるんだとか、逆にPさん達が繋いでくれた関係が沢山あるんだ、とか。
それが「遠く遠くミライまで」続いていく。あれ、HiHってこんなエモい曲だったっけ?
……まぁ私は万年ぼっちなんですけどね!それでもマジミラ来ると自分と同じものを好きな人たちが大勢いるんだって実感出来ます。
あとやっぱりHiHは後半の方がしっくり来るかな。
ブレス・ユア・ブレス/ 和田たけあき
盛り上がりましたね。
テーマソングについては散々前述したのでここでは割愛します。
セットリスト
千秋楽(東京最終日)を基準に載せています。
大阪1-2日目・東京1-2日目の各構成については公式のアフターレポート(https://magicalmirai.com/2019/special_afterreport.html)を参照した方が早いです。
~R3~
♪ テオ/Omoi
♪ すきなことだけでいいです/ピノキオピー /
♪ 愛の詩/LamazeP
♪ 快晴/Orangestar
♪ 深海シティアンダーグラウンド/田中B
♪メインキャラクター/*Luna
♪ ロミオとシンデレラ/doriko
♪ からくりピエロ/40mP
♪♪ 劣等上等/Giga
♪ キレキャリオン/ポリスピカデリー
♪ ある計画は今も密かに/森羅
♪ ラムネイドブルーの憧憬/アオトケイ
♪ Never Die/ゆよゆっぺ
♪ どりーみんチュチュ/emon(Tes.)
♪ ルカルカ★ナイトフィーバー/samfree
♪ それがあなたの幸せとしても/Heavenz
♪♪ Jump for Joy/EasyPop
〜Band member introduction〜
♪♪ 大江戸ジュリアナイト/Mitchie M
♪ぶれないアイで/Mitchie M
♪ ヒバナ/DECO*27
♪ グリーンライツ・セレナーデ/Omoi
♪ 僕が夢を捨てて大人になるまで/傘村トータ
〜アンコール〜
♪ ローリンガール/wowaka
♪ Hand in Hand/livetune
♪ ブレス・ユア・ブレス/和田たけあき
Daily Songs
♪ Satisfaction/livetune
♪ Baby Maniacs -Eight Mix-/八王子P
♪ 砂の惑星/ハチ
♪ どうぶつ占い/すこっぷ
♪♪ ロキ/みきとP
♪ 星屑ユートピア/otetsu
♪ Just Be Friends/Dixie Flatline
♪ アンハッピーリフレイン、裏表ラバーズ、アンノウン・マザーグース、
ワールズエンド・ダンスホール/wowaka
初音ミク「マジカルミライ2019」開催概要
「マジカルミライ 2018」 in OSAKA
8月10日:昼公演・開場11:00、開演12:00/夜公演・開場16:00、開演17:00
8月11日:昼公演・開場11:00、開演12:00/夜公演・開場16:00、開演17:00
会場:インテックス大阪 5号館A
料金:SS席(9000円)、S席(8000円)、A席(7000円)、マジカル観覧シート(7000円※着席観覧)、U-18席(3900円※S席。企画展入場券が付いていない)
U-18席以外のライブチケットには、大阪会場の企画展入場券が付いています。
初音ミク「マジカルミライ 2018」 in TOKYO
8月30日:夜公演・開場16:00、開演17:00
8月31日:昼公演・開場11:00、開演12:00/夜公演・開場16:00、開演17:00
9 月1 日:昼公演・開場11:00、開演12:00/夜公演・開場16:00、開演17:00
会場:幕張メッセ 国際展示場 3ホール
料金:SS席(9000円)、S席(8000円)、A席(7000円)、マジカル観覧シート(7000円※着席観覧)、U-18席(3900円※S席。企画展入場券が付いていない)
U-18席以外のライブチケットには、東京会場の企画展入場券が付いています。
▼企画展についてはこちら(企画展ライブは未参加です)。