ろじうら小道

日々のつれづれ。

【かわさきジャズ2018】佐藤允彦withミク&ルカJazzライブレポ

【追記】かさわきジャズ2019にて、『まらしぃ With 初音ミク鏡音リン piano acoustic live』が2019年11月17日(日)開催決定しました。楽しみです!

 

11月11日(日)に行われた『佐藤允彦JAZZ BAND & VOCAL ENSEMBLE feat.初音ミク&巡音ルカJazz, Anime & Internet Songs vol.1』に参加すべく、川崎へ行ってきました。

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かわさきジャズとは

「かわさきジャズ」は、川崎市を大きなステージととらえ、まちや土地に息づく記憶に寄り添いながら、ジャズを通じて様々な出会いと交流の機会を創出する「川崎らしさ」にこだわったジャズ・フェスティバルとして2015年にスタートしました。

 

基本情報

日時:11月11日(日)16時開演(約2時間)

物販:14時~

会場:カルッツかわさき

料金:S席 5,500円 A席 4,500円 B席 3,500円 

かわさきジャズ2018公式サイト

https://www.kawasakijazz.jp/

 

出演者

オープニングアクト

さとうもか with 初音ミク 入江 陽 / 小金丸慧 / 秋元修

メインプログラム

佐藤允彦(piano) / 加藤真一(bass) / 村上寛(drums) / 岡部洋一(percussion) /初音ミク(talk、vocal) / 巡音ルカ(talk、vocal)  / 上杉亜希子(vocal) / 前田玲奈 (vocal)

 

物販

12時半頃現地に着いて、既に形成されていた長蛇の列を見た時は正直もうダメかと思った。先月の浜離宮の物販の悪夢が頭をよぎる……。

 

rojiurakomichi.hatenablog.com

 

ただ、その浜離宮と比べると各グッズとも数が多く用意されていたようで、売り切れたのはペンライトとTシャツ(+一点もののアクリルポスター群)くらい。ペンライトは今回の公式物販以外のものも特に禁止はされていなかったので、まだ救いがあると思います。

「チケット所持者のみ購入可能」については色々な意見があることでしょうが、転売抑止にはある程度効果があると思うので、個人的には良かったと思います。その後のこと(転売とかチケットの貸し借りとか)はファン側のモラルの問題かと。

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クリアファイル買いました。美しい……!

 

ライブ感想

実は直前まで行くかどうか悩んでたライブなんですが、結果的には行ってみて本当に良かったです。不意打ちのトエトとルカさんのMCで泣きそうになった……!

※あくまでボカロオタ側の立場で書いているので、その他の方には参考にならない可能性があります。ジャズファンの方の感想は激しく気になるところですが……(誰か書いて読ませてください)。

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 オープニングアクト(第1部)

大丸札幌のタイアップソングとして公開された楽曲『スキップ』でミクさんとコラボしていた「さとうもか」さんと、バンドメンバーによる第一部。

そして舞台上にはまさかのミクダヨーさんが登場しました。会場で貰った紙には

ミクダヨー(a.k.a初音ミク)が登場し、活動限界時間ギリギリまでパフォーマンスを繰り広げます。

という文字が。

(a.k.a…also known asの略。「~としても知られる」という意味。)

そして歌い始め、MCもこなすダヨーさん(CV初音ミク)。ダヨーさんってまんまミクさんの声出せたんだなぁ……。第1部のミクさんの声は可愛い感じに調声されていたので余計に不思議な感じでした。

 

第2部

2階の一番後ろの席だったのですが、段差のおかげで舞台上がよく見えたので、パーカッション奏者の手元ばっかり見てました。鼓童コラボで聞いた生の和太鼓はダイナミックという感じだったけど、生コンガは正しくエネルギッシュって感じですね。

トルコの伝統曲として紹介されていた7拍子の曲などは、こういう機会でもなければ中々耳にすることもないと思うので、聴くことが出来てとても良かったです。パワフルで妖艶で、パッション的なものを感じました。

民族音楽は好物ですし、出来ればもう一度ちゃんと曲名を知りたい……!(追記:Oyun Havasという曲らしい)

 

第一部の後には20分休憩がありましたが、第2部と第3部の間には特に休憩等は設けられていなかったので、区分の仕方が間違っているかも知れません。 

第2部では、佐藤允彦バンドによる、テクニカルでエネルギッシュな、ジャズ・セッションが披露されます。特に上杉亜希子による、ライブ・ボーカリゼーションはボーカロイド歌唱の対極に位置するようなアグレッシブなテイストになっており、第3部の初音ミク巡音ルカの英語ボーカルと比較(※)するのも面白いでしょう。

※第3部のボーカロイドの英語歌唱は、佐藤允彦と上杉亜希子の協力により、作られています。

とあったので、ミク&ルカが出ていなかった部分について第2部としています。

 

第3部

舞台中央に設置された縦長のモニターにミクさん&ルカさんが登場。声優の前田玲奈さんもボーカルに加わって、ボカロ楽曲の他、『Moon River』などジャズのスタンダードナンバーが披露されました。

映像については少し粗も見えましたが、それを覆すくらい歌唱部分が本当に素晴らしかった。ミク&ルカのハモリがとても綺麗だったし、人間のボーカルが加わることで下支えされているような安定感も生まれていました。

ボカロ曲の中ではトエトが完全に不意打ち過ぎて、優しい声音と懐かしさとが相まって真面目に涙腺に来た。普段ライブとかでやりそうもない曲にスポットが当たるのはすごく嬉しいです。

そしてルカさんが歌う英語曲。これがとても良かった。流石、初のバイリンガルボカロとして世に生まれて来ただけのことはある。

『Ievan Polkka』や『L-O-V-E』等で同じ動きをしつつチラチラお互いを見てる感じのミクルカは姉妹感あって可愛かったです。

 

アンコール

『Fly me to the Moon』は元々好きで比較的よく聴く曲なので、これが演目に入っていたのは素直に嬉しい。

そして「もう一曲だけ歌わせてください」と一人舞台に残ったルカさん。圧巻のアカペラでした。ルカさんはボカロの中でもどちらかと言うと落ち着いた声色というか、静かに語って聞かせるような雰囲気の声だと思っていたので、その本気の声量にびっくりした。

そこからのラストトーク「これからもミクちゃんと一緒にずっとずっと色々な歌を歌っていきたい」という言葉に不覚にもまた泣きそうになりました。

 

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↑キービジュアル担当のRellaさんによる色紙。

ライブ後1Fロビーに戻ったら色紙の前に人だかりが出来てた。

 

総括(まとめ)

今回のライブは色々と実験的というか、挑戦的な試みだったように思います。

現状の技術では、VOCALOIDとのコラボによって、ジャズライブにおける即興性とか自由さみたいなものが制限されてしまう部分もあるでしょう。

Yahoo! JAPAN Hack Day」の時の技術を応用したという映像面も、まだ発展段階にあると感じました(映像はくっきりしてたし可愛かったけどね!)。

キャラの扱いに関しても、ダヨーさんのトークやルカさんのMCなど今までには無かったような事があったので、そういう意味でも「実験的」だったのかなという気がします。

ただ実際に参加して感じたのは「やっぱり音楽ってすごいんだな」という感動だったので、こういった取り組みは何らかの形で今後も継続されていって欲しいです。

普段裏に回りがちなキャラや曲にスポットが当たる可能性もあるし……!

来年もあるならぜひまた聴きに行きたいと思います。

 

セットリスト

第1部

ハミングが聞こえる

スキップ

やさしさに包まれたなら

はじめてのチュウ

ツギハギスタッカート

最悪な日曜日

第2部

Escape Velocity

Oyun Havas(トルコ伝統曲)

Birdland

第3部

ミルククラウン・オン・ソーネチカ

ドレミファロンド

トエト

Ievan Polkka

moon river

L-O-V-E

Smile

ぽっぴっぽー

encore

Fly me to the moon

Eternally